フォント生成のトイプロジェクトはじめます
フォント生成のトイプロジェクトを始めようと思います。
私がやりたいのは、多言語フォントづくりです。
たとえば、日本語明朝体から、ゴシック体をつくるとき、英語のゴシック体を参照するとか。
今までの研究だと、ゴシック体の「太さ」しか学習できず、「太さの均一な書体」は全く作れていないようです。
ということで、フォントの形までも整えることができる何かしらがあったらいいな、と思いました。
実際、現場の声を聴きますと、画像翻訳の際、フォントが英語以外は指定がなく、人の感でフォントを選ばないといけないという現状があるそうです。
ですので、実は、あるフォントから、最も雰囲気が「似ている」ものだけ引っ張ってこれても、現場では使いやすくなるそうです。
ということで…
自分でチャレンジしてみたいな、と思いました。
最終的に、「やってみました」qiitaぐらいでも作成できたらいいんじゃないかな、と思っています。
こつこつ過去研究やらなんやら上げますね。
Sonic Visualizer + MuseScoreで楽譜を作る
中南米音楽の研究を再開しました。 今回はMidiを使いたいですので、mp3から単旋律midiデータを手で抽出しています。
しかし、これも
聞く→カタカナで音を取る→ソフトで入力する
という方法じゃだるいですね…
それで導入したのが、「Sonic Visualizer」です。 楽譜ソフトは、タイトルにもあるように、MuseScoreを使っています。 いずれもWindows/MacOS/Linuxで使えるフリーウェアです。
上記の2つのソフトウェアをインストールしたら、次のように採譜します。
Peak Frequencyを抽出
音が最も大きい周波数を抽出します。音が大きいからといって、必ずしもそれが主旋律とはいえません。 しかし、音が大きい周波数が主旋律である確率が高いのは確かです。
まずはファイルを開くか、ドラッグ&ドロップして…
peak frequencyを抽出します。 そうすると下のようになります。
メロディーの抽出
ピークの周波数を抽出したら、次はそのピークに沿って音を取る作業をします。 まずは、マウスをスクロールして拡大しましょう。
そして、下に波形が出ていますのでそこで移動するか、右上の指マークを押してドラッグするかにして好きなところに移動しましょう。 選択位置から再生するには、指マークが選択されている状態でダブルクリックします。
そして、次のように「Add Notes Layer」を選択します。 これが所謂採譜モードです。
濃い黄色になるほど音が大きいということです。 赤はそこそこ。
鉛筆マークを選択し、一番黄色がはっきりしているところに沿ってマークを入れていきましょう。
そして、耳で聞いて本当に正しい主旋律かをチェックして見ます。
今回は、どうも正しくなかったようです。 最初の音が高すぎました… その時は、鉛筆のすぐ左にある矢印を選んで、ノートの高さを調節します。
これで正しくなりました。
音取りが終わったら、これをmidiファイルにエクスポートします。 まず、File > Export Annotation Layer を選択します。 そして、エクスポートの際は拡張子としてmidを選びます。
抽出したメロディーから楽譜を作る
メロディーの抽出が終わったら、今度は楽譜を作ってみましょう。 MuseScoreを開き、さっき作ったmidiファイルを開きます。 そうすると、最短音符を選択する画面が出ます。 16分音符、もしくは32分音符が通常の最短音符かと思います。
私は16分音符を選んで読み込みました。
単旋律のはずなのに和音が作られてしまっている場合は、和音を取り除きましょう。 私は、「和音の直前に同じ音がある場合、和音からその音を消す」という規則で前から順番に和音を取り除く作業をしました。
例えば、この曲の場合は、矢印の真上の「B」音を消すことです。
調号が合わない場合は、調号の調整もしましょう。
こうやって出来上がったのがこちらの楽譜です。
これで、打ち込まず楽譜ができあがりました!
たぶん1年ぶり
多分1年ぶりです。
応用情報技術者試験の準備もありましたし、データ取りのだるい作業に疲れたのもありましたし、いろいろあってブログを放置していました。
結局応用情報は落ちました。
今かなり悩んでます。
私って、最初から年食って就職したし、技術者として認めてもらえないかもしれないな…とか。この先不安です。
あと、海外への道もこれで大分閉ざされるかも…と思うと、ちょこっと心配になりますし。
どうしましょうかね…でも、今は意欲がありません。
資格よりは研究や別の数学の勉強に集中したいです…
研究もそうですし、プログラミング言語そのものに潜んでいる数学の理論(カテゴリー理論とか)も勉強したいですし。
勉強したって、どうせわかってくれる人いないでしょうが。
結局アウトプットが出せなければ、勉強なんて無駄だと言われるのがこの世の中でしょうが。
まあ、しばらくは資格の勉強はお休みとさせていただきたいです。
英語の勉強も合わせて お休みです。
うーむ、ということで、ブログは(ゆるゆると)再開です…
蛇足> 最近中国語の勉強を始めました。こっちの方がむしろやりたかったんです。
中国語って、見てわかっちゃうので、逆に発音の方は忘れやすいですね。
グラフ理論、最適化問題
お久しぶりです(^^)/
実は、音楽の研究はあまりにも進まなかったもので、しばらくお休みにしてました。
そして、今は最適化問題にはまってます。
グラフ理論とか。
そんな中、最適化問題に関する面白い記事を見つけました。
原文はハングルですが、内容は以下のようなものです。
「ソウル市内の3箇所で同じ時間に結婚式が行われることになっています。どうしましょうか?」
その3箇所を地図上で見ると次のようになっています。
この悩みを聞いた韓国の芸能人キム・スクさんは、次のように答えています。
「ロッテワールドに、式の1時間前に言って、結婚するお友達に挨拶をし、一緒に写真を撮ってください。そして、彼らにバレないようにカンナムに移動します。カンナムでもまたお友達にちゃんと挨拶をし、結婚式に出席したことにしましょう。
そして次に、式が始まってから30分後にはホンデに着けるようにしましょう。この時間帯は、ちょうど式が終わって、写真を撮るためにバタバタする時間です。そこに紛れ込んで写真撮影ができたらミッションクリアです」
原文は
http://www.wikitree.co.kr/main/news_view.php?id=292256
ここにあります。
実は、これって、最適化問題の最も簡単な例です。
まず、前提として、日本と韓国の結婚式文化の違いだけ説明させてください。
日本では、結婚式に出席して、披露宴を行います。
しかし、韓国では、面白いことに、結婚式が行われている時間に結婚式場に付いている食堂で食事をすることができます。
(その食堂は、ご祝儀を出した人だけ利用できるようになっています)
なので、式はどうでもよくで、とにかくご祝儀出してご飯食べちゃう人もいたりします。
こんな文化ですから、式に出席しなくても、挨拶さえちゃんとすればバレないわけです。
そこで、結婚するお友達に挨拶できるポイントがどこにあるか。
ここでは、3箇所を見出しています。
1. 新郎新婦が待機している、挙式の1時間前
2. 結婚式が始まる直前
3. 集合写真を撮ろうとしている時間
この時間を合わせると、だいたい1時間半。
この制限時間と移動時間を考慮すると、
だいたい各結婚式場に滞在できる時間は約10分ずつです。
数学の言葉に直して見ると、次のような問題になります。
実際、道はいっぱいあると思いますが、簡単のため1本ずつにしました。
往路と復路がそれぞれにあるので、ホンデ、カンナム、ロッテワールドを点とし、道のりを向きづけられたedgeとする有向グラフとして見なせます。
そして、各経路には、移動時間という重みが付いています。
各点にも、滞在時間という重みがついています。
制限時間の1時間半以内に、どうすれば3点全部回れるか。
という問題に帰着するわけです。
こんな問題を「巡回セールスマン問題」と言います。
特に、ここでは時間制約がついているので、特にこれを「時間制約の付いている巡回セールスマン問題」とも言うようです。
ここでは、点が3つのpath(グラフ理論でいうpathのこと)を考えているので、人の頭で十分計算できたんですが、
点がn個になると、人間の頭ではとても計算できなくなります。
そうなると、結局コンピュータの力を借りることになります。
「時間制約付き 巡回セールスマン問題」と検索したらたくさん出てきます。
滞在時間はさすがに10分よりも短いですし、各点の間の重みもさっきの結婚式問題よりはだいぶ小さくなってはいるんですけど、
結局考えてることは一緒です。
「一番時間かけない方法はどれだろう」
全部の組み合わせを試すなら、絶対爆発して行きます。
なので、爆発を防止するためにもいろんなアルゴリズムが研究されました。
『Grit』を読み終えました
Grit: The Power of Passion and Perseverance
- 作者: Angela Duckworth
- 出版社/メーカー: Vermilion
- 発売日: 2016/05/05
- メディア: ペーパーバック
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昨日、ちょうどこの本を読み終えました。
ほぼ1ヶ月ぐらいかけていた気がします。
原文のまま読んでもすごくわかりやすい本ですし、さらにAmazonの電子書籍で読むと長押しで単語の意味も表示してくれますので大変便利です。
「何かを成し遂げる人、成功を収める人にはどんな特徴があるか」について議論している本です。
この本のタイトルであります「Grit」は、日本語では「やり抜く力」と訳されます。
最初は、国の支援を受けて士官学校の生徒たちを対象に研究を行ったそうです。
優秀な軍人を育てるのに必要な研究ですから、国も喜んでこの研究を支援していたでしょう。(私も学振研究者でしたので、なんかよくわかります)
成功を収めた事業家やスペル大会で優勝した子供など、いろんな人たちを対象に研究し、筆者が出した結論は、
「成功を収めるには、素の才能よりも情熱(変わらない興味をもって仕事に取り組み続けること)と忍耐が大事」
ということだそうです。
そして筆者はまたgritの育て方についても述べています。
青少年期に自力で逆境を乗り越える経験をしていれば、大人になってからもgritな人になるそうです。
逆に、青少年期に逆境は経験したけれども、そのタフな環境が自力ではどうも解決できないようなものであったならば、大人になってからも無気力のままになってしまうそうです。
その「不可抗力」といえば、「子供の貧困」が挙げられるでしょう。
筆者はここも逃さず指摘しています。
しかし、この本は、あくまでもgritそのものについて語るものであって、子供の貧困問題に関する本ではないので、この部分はさらっと言って深入りはしない感じでした。
「逆境を乗り越える」「難しいことを続ける」経験をするには何がいいか。
筆者は、「課外活動」を取り上げています。
課外活動とは、学内外でのサークル活動のことです。
筆者によると、学年が変わってもサークルを変えていなかった生徒の方が、大学でもうまくやっていける可能性が高いそうです。
自分のGritだけでなく、「これから子供たちをどのように教えていくか」についても考えさせられる、大変よい本でした。
英文そのものも非常にわかりやすく書かれているので、英語の勉強にもおすすめです。
San Juanitoの楽譜作成が完了しました
ご無沙汰しております(^^)/
今更ですが、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
研究のためのデータ作成にすご〜〜〜く時間をかけております。
やっとSan Juanitoの楽譜&距離行列の作成が完了しました。
今は実家にいますので、また戻ったらTobasの採譜を再開しようと思います。
ここに置いておきました。
MusicPersScripts/sj at master · kyosuu1/MusicPersScripts · GitHub
Tobasの採譜が完了したら、San JuanitoとTobasの位相的構造を比較していこうと思います。
全曲通しで見た方がいいとは思いますが、自宅のノートパソコンでは無理なようなので、
パートごとに見ていくしかないかな、と思います。
聞いた話だと、TDAの計算というのは組合せ爆発を起こすっぽいです。
だからか、maxdimensionやmaxscaleを上げすぎるとパソコンが止まってしまいます。
やっぱうちではちょっとずつ切って見てみるしかないかな…と思います;;;
またしばらく「昼は耕し、夜は誦す(??)」(本当かな???…なんだか昼も夜むやってること一緒の気がするけどね…)生活が続きそうですね^^;
TobasとSan Juanitoの研究のためにデータを作成しながら…
時間ができたら、ちょくちょくデータ(csv形式の楽譜)を作成しています。
とりあえずSan Juanitoの方のデータを作成しているんですが、本当にいろいろな形式のSan Juanitoがあるんだな…と感じました。
当初想定したIntro - A - A' - … - B(一瞬だけ長調に変わる)
形式だけでなく、A、B、C形式のもの(かな?)もあれば、
IntroとAしか存在せず、長調に変わるところがないSan Juanitoもたまにありました。
しかし…
その中でも私、異邦人の研究者のメンタルを崩壊させる曲がありましてですね…
これです!
え??
San Juanitoっていいながら、なんだか冗長性を感じさせます。
たしかに、フレーズそのものは長くないですが、
終結型(Am調だからAmで終わる)でないフレーズが3つあって、
4つ目でやっと終結型となるのがその原因です。
なかなかこんなのは…
私のメンタルを崩壊させます。
機械学習的にいえば、これをデータセットに入れると判別機の精度が逆に落ちるのではないかな、とも思われます。
いい歌なんですけど、真剣に研究しようとするとなかなか難しいかもしれませんね。
アワティーニャスのみなさんは、完全に「自分の世界」を構築したかのようにも見えます。
奏者のみなさんも、アワティーニャスのこんなところこそが大好きだ!と言っています。(私もです)
やっぱ音楽の研究って、真剣にしようとしたら意外と難しいもんですね。
でも、音楽そのものは好きですよ♪